自己点検?評価の対象期間:
平成27年
04月
01日
~
平成28年
03月
31日
大前 敦巳
(教授)
<教育活動>
授業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取り組み
学部?大学院とも全ての講義?演習において、ワークシートの記入と提出を義務づけ、出席の平常点とした。ワークシート記入中は、机間指導を行って寝ている学生や飲食物?ゴミを出している学生に注意を与え、記入後にランダムに学生に発表させ、大学院の授業では小グループによるディスカッションを行った。加えて、試験?レポート等による評価を行い、公平で厳格な成績評価を心がけた。
【観点2】教育の達成状況
学部「比較教育学」「フランス教育文化事情」においては、日仏比較の観点からグローバルな視野をもつ人材の育成に努め、学部「生涯学習概論A」と大学院「教育社会学特論」においては、「学び続ける教員像」として求められる力量形成と「チーム学校」に求められるネットワーク形成を強調した。大学院「教育実地調査分析演習」では、フリー統計ソフト「R」を用いた調査?統計技法を実践的に習得させ、特に現職教員がデータ処理を行う際に有用な実地演習を行った。
研究指導
【観点1】学部
卒業論文では、「21世紀を生き抜く力」の一つであるコミュニケーション能力とは何かをテーマに、文部科学省?経済産業省?OECD他の機関における概念整理を行い、その先進的取り組みを行う実践校の報告書から、実際の教育現場におけるコミュニケーション能力育成の成果と問題点を検討した。
【観点2】大学院(修士課程、専門職学位課程、博士課程)
修士論文では、(1)中学校の現代的なリズムのダンス指導に対する先進的教員の課題認識をインタビュー調査し、即興表現をめぐる指導の不安と困難の解消について検討した。(2)全国の公立通信制高校におけるキャリア教育の取り組みを既存資料から整理し、A県のインタビュー調査から多様な困難を抱える生徒たちの「自己回復」の必要性を考察した。(3)公立中学校の吹奏楽部顧問教員への質問紙?インタビュー調査から、外部指導者との技術指導や生徒指導面での相互補完関係の構築について考察した。
その他の教育活動
- 上越看護専門学校で「生涯教育論」の非常勤講義を行った。
- 8月1日に連合大学院夏期総合共通科目「教育研究法基礎Ⅱ(量的研究法アドバンストクラス)」の集中講義を行った。
- 課外活動においてセパタクロー部の顧問を行った。
◎
特色ある点及び今後の検討課題等
- 教育社会学?比較教育学?生涯学習論の観点から、グローバルな社会に開かれた生涯にわたる「学び続ける教員像」の育成と「チーム学校」のネットワーク形成を強調し、ワークシートを用いてディスカッションを取り入れた教育を行い、また大学院ではフリー統計ソフト「R」を用いた調査?統計技法を習熟させることにより、教員を中心とする社会に有用な人材養成と職業移行を可能にする教育活動を展開した。今後の検討課題として、アクティブ?ラーニングにつながるワークシートのフォーマットと利用法の改善を図る必要があると考えた。
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)
平成27年
09月:
La dérégulation universitaire : La construction étatisée des marchés universitaires dans le monde(共著),Syllepse,Syllepse
論】(1)
平成28年
03月:
戦後フランスの高等教育計画と新大学創設,上越教育大学研究紀要,Bulletin of Joetsu University of Education,35巻,
pp.23-33
(2)
平成27年
11月:
文化的再生産をめぐる経験的研究の展開,教育社会学研究,The Journal of Educational Sociology,97号,
pp.125-164
発】(1)
平成27年
10月
25日:
パリ地域圏における大学拡張過程,Process of University Expansion in the Paris Region,日仏教育学会2015年度研究大会
(2)
平成27年
08月
22日:
☆ブルデューとリンガーにおける文化的再生産の歴史社会学 ―高等教育の変容とその比較の方法をめぐって―,第7回教育の歴史社会学コロキウム
(3)
平成27年
06月
28日:
戦後フランスの高等教育計画と新大学創設,日本高等教育学会第18回大会
共同研究(幼、小、中、高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)平成27年度上越市ライフスタイル調査,代表者:上野光博,(上越教育大学)
国際研究プロジェクトへの参加状況
(1)日本およびフランスの高等教育改革に関する学際的比較研究,代表者:白鳥義彦,(神戸大学)
(2)日仏の首都圏における国立大学拡張過程に関する比較研究,代表者:大前 敦巳,(上越教育大学)
(3)日本およびフランスの高等教育改革に関する比較研究,代表者:白鳥 義彦,(神戸大学)
学会活動への参加状況
(1)
平成27年
10月
25日:
~
平成27年
10月
25日:
日仏教育学会
(2)
平成27年
08月
22日:
~
平成27年
08月
22日:
教育の歴史社会学コロキウム
(3)
平成27年
06月
27日:
~
平成27年
06月
27日:
日本高等教育学会
◎特色?強調点等
- 本年度は、新規科研課題の初年度であり、日仏の首都圏における国立大学拡張過程に関する資料収集?分析と学会発表等を行った。また、フランス語による共著書を刊行し、日仏の新構想大学の形成過程とその今日的意義に関する国際比較を企てた。
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)
平成27年
04月
01日:
~
平成28年
03月
31日:
上越地域総合健康管理センター倫理審査委員(上越医師会)
(2)
平成27年
11月
17日:
~
平成27年
11月
17日:
出前講座(六日町高等学校)
(3)
平成27年
04月
01日:
~
平成28年
03月
31日:
上越市ライフスタイル調査実行委員会(上越市教育委員会)
◎社会への寄与等
大学院科目「教育実地調査分析演習」で行っている調査?統計技法の演習を出前講座や上越市の共同研究に応用し、特に養護教員の健康?生活調査の集計?分析に役立ててもらっている。「教育社会学特論」の内容を、教員免許状更新講習に活用した。また、研究倫理の審査に関わる社会貢献も合わせて行った。